最近、バラ栽培のブログやホームページを眺めていると——
「育ちが悪い」「花つきが落ちた」「どうも元気がない」
そんな“悲鳴”のような声が、ここ数年で一気に増えてきています。
@aiで作成画像
バラの培養土つくり
日本の夏が年々厳しさを増す中で、バラ栽培における「赤玉土」の役割と配合比率は、確かに大きな転換期を迎えています。
これまでは「赤玉土7:腐葉土3」という配合が黄金比とされてきましたが、近年の酷暑ではこのバランスが裏目に出ることが増えています。
日本の伝統的な用土である赤玉土ですが、高温化によって以下のデメリットが目立つようになりました。
鉢内温度の上昇: 赤玉土は熱を蓄えやすく、直射日光で熱せられると鉢の中が「お風呂」のような状態になり、根が焼けてしまいます。
目詰まりによる窒息: 暑さで微生物の活動が変化したり、激しい夕立(ゲリラ豪雨)が繰り返されることで赤玉土が崩れやすくなり、鉢底が泥状になって根腐れを引き起こします。
乾燥の加速: 粒が粗い赤玉土主体だと、猛暑日には数時間でカラカラに乾いてしまい、水やりの負担が限界を超えてしまいます。
結論から申し上げますと、近年の猛暑対策としては 「赤玉土は3割〜5割」 まで下げるのが現在のトレンドであり、推奨される目安です。
以前の「7割」から大きく引き下げ、その分を「熱を持ちにくく、かつ水持ちの良い素材」に置き換えます。
| 素材 | 配合比率(目安) | 役割 |
| 赤玉土(中粒・小粒) | 30% 〜 50% | 基本の骨格。必ず「硬質」を選び、崩れを防ぐ。 |
| 腐葉土・堆肥 | 30% 〜 40% | 保水性と微生物の活性化。 |
| ピートモス(酸度調整済) | 10% 〜 20% | 鉢内の温度上昇を抑制し、保水力を高める。 |
| パーライト・くん炭 | 10% | 通気性の確保と、根腐れ防止。 |
赤玉土を減らす代わりに、以下の工夫を組み合わせることで夏越しの成功率が格段に上がります。
「硬質」赤玉土にかえる:
少し高価ですが、熱や水で崩れにくい「硬質赤玉土」を選ぶことで、数年間の通気性を確保できます。
マルチングの活用:
土の配合以上に重要なのが、土の表面を覆うことです。ヤシ殻チップ(ベラボン)やバークチップで4cmほど覆うと、鉢内の温度上昇を**3℃〜5℃**抑えられます。
鉢の選択:
赤玉土を減らした配合にする場合、通気性の良い「スリット鉢」や、気化熱で温度を下げる「素焼き鉢(駄温鉢)」との相性が良くなります。
清水園芸店の鉢バラの土
清水園芸店の鉢バラの土の成分配合表
バラの培養土としては異例。使用している資材は13。
| 根腐れ防止材 |
|---|
| 珪酸塩白土 珪酸塩白土を使った適切条件下の土で植えた植物は100%といっていいほど根腐れは起こりません。 |
| ゼオライト 火山岩が凝固してできた鉱物です。根腐れ防止に非常に効果的! |
| 用土 |
| 赤玉土 最も一般的な園芸用土で、鉢土のベースになる土です。排水性、通気性がよいのが特徴です。 |
| 鹿沼土 鹿沼土とは栃木県鹿沼地方の多孔質の火山灰土で、赤玉土と同様にベースとなる土です。 |
| 腐葉土 赤玉土や鹿沼土などの基本用土に追加する土で、落葉を発酵させたものです。 |
| ベラボン 天然ヤシの実をチップ状にしたものです。 |
| ピートモス ミズゴケ類などの蘚苔類、アシ、ヨシ、スゲ、ヌマガヤ、ヤナギなどの植物が堆積し、腐植化した泥炭(でいたん)を脱水、粉砕、選別した酸性の用土です。 |
| パーライト 軽量、多孔質構造なので、土壌に混ぜると保水性と通気性、そして透水性を向上させます。無機質なので、土壌内で分解しません。 |
| バーク堆肥 樹木の皮の部分(バーク)を発酵させて作った土壌改良材です。保肥性、保水性、通気性が高まり樹木・農産物の育成に良い。連作障害等の発生を抑制する効果もある。 |
| 牛糞醗酵堆肥 花の色が鮮やかになります。牛糞とおがくずを醗酵させた製品で無臭で使いやすく作られています。 |
| 肥料 |
| マグアンプ 燐酸分が多い、植土に混ぜて使う元肥専用の緩効性の肥料です。 |
| 苦土石 灰 酸性を中和させる効果があります。マグネシウム分(苦土分)をク溶性(クエン酸可溶性)マグネシウムとして3.5%以上含有する石灰肥料です。 |
| エコロング 肥料成分の溶出を調節するコーティング肥料(被覆肥料) |
店主不在の時はのちほど当店からお電話させていただきます。